このブログではソース・ベースとなるいくつかのクーリを紹介します。クーリは本来野菜や果物を細かく砕いて裏ごししたものを指しますが、ここでは広義に、裏ごしする前の材料の姿が残っているものも含めることとします(その方が家庭料理らしい)。材料となるバジルとパセリはぜひ摘みたてをつかいたいもの。香りが全く違います。庭がなくてもプランターで十分育ちます。このクーリは煮沸した密閉容器に入れて冷蔵庫に保管すれば、少なくとも半年は保存できます。但し、冷蔵庫の温度管理がしっかりしていることが前提ですが。そういう保管状態なら3年たっても外見、風味とも少しも変わっていなかったという嘘みたいな話さえあります。
本来のバジルのクーリよりちょっと贅沢なバリエーションは、カシューナッツとアーモンド・スライス(それぞれを15gぐらい)を加えたもの。カシューナッツは一度ビニール袋に入れて金槌などで大まかに砕いてからフッド・プロセッサーにかけてください。このナッツ入りバジルのクーリを使ったレシピの応用例として、この↓に「バジルのクーリを使った絶品パスタ」を紹介しています。
材料:(仕上がり100ml)
スイート・バジル(生) | 50g |
イタリアン・パセリ(生) | 10g |
にんにく | 1片 |
オリーブ・オイル | 大匙4 |
塩 | 適量 |
粗挽き黒こしょう | 適量 |
作り方:
- にんにくはみじん切り。バジルは葉のみ、パセリは細い枝も含めてどちらもざく切り。
- 材料をすべてフッド・プロセッサーにかけ、細かく砕く。ピュレ状になる寸前の状態(バジルの葉の形がかろうじて残っている状態、上の見出し写真)で回転を止める。
- このまま料理に加えてもいいが、さらに刻んだオリーブ、ケイパー、アンチョビ、トマト、マヨネーズなどと合わせることで、バリエーションに富んださまざまなパスタ・ソースができる。
トマト・ソースやクリーム・ソースを使った定番のパスタに飽きたとき、お試しください。パスタ料理にはもう一つのジャンル、ハーブ・ミックスを使ったパスタの世界があるということを思い出させてくれる、絶品パスタです。もちろんスパゲッティ以外でも、リングイネやフェットチーネでもOK。コツは茹でたパスタと合わせる前に、フライパンの中で具とソースを短くとも1~2時間寝かせておくこと。
材料:(2~3人分)
バジルのクーリ(上のレシピ参照、できればナッツ入り) | 大匙3 |
スパゲッティ | 160g |
黒オリーブ(種なし) | 5個 |
生シイタケ(中サイズ) | 8個 |
ベビー・トマト | 6個 |
ベーコン | 60g |
たまねぎ | 中1個 |
にんにく(大きめ) | 1片 |
白ワイン | 大匙1半 |
唐辛子(輪切り) | 好みで少々 |
オリーブ・オイル | 大匙3 |
塩 | 適量 |
粗びき黒こしょう | 適量 |
作り方:
- 黒オリーブは薄切り、たまねぎとにんにくも薄切り、生シイタケは傘の部分のみ薄切り、ベビー・トマトはへたを取って4つ割り、ベーコンはほぼ1センチ幅に切る。唐辛子は薄く輪切り。
- フライパンにオリーブ・オイルを入れ、にんにくでアーリオ・オーリオを作る(そのレシピ参照)。たまねぎとベーコンを加え、たまねぎが透き通るまで中火で炒める。トマト、しいたけ、黒オリーブ、唐辛子を順に加えながら更によく炒める。全体に火が通ったら、塩・こしょうし、白ワインを加え強火でアルコール分を飛ばす。弱火に戻して、最後にバジルのクーリを加え、よくかき混ぜる。いったん火を落とす。このまま最低でも1~2時間鍋の中で寝かせる。味を満遍なく行き渡らせるため。
- 寝かせている間にスパゲッティを茹でる。茹であがったら一旦ザルなどで湯をきる。
- 3.のフライパンを弱火で温め、スパゲッティを入れて全体をよく混ぜ合わせる。
メモ:
具をしばらく寝かせるのがコツ。さもないと味が具とパスタに行き渡らないぼやけた出来上がりになる。
リニューアル情報:このレシピは2020年9月19日に本文を加筆、応用編を追加しました。