びんちょうマグロのコトレッタ、アイオリ・ソース R#004

コトレッタといえば仔牛肉を叩いて伸ばしパン粉を付けて揚げたコトレッタ・アッラ・ミラネーゼが有名ですが、こちらはパン粉を使わずに、強力粉にスパイスと粗くおろしたパルミジャーノ・チーズを混ぜた衣で揚げたびんちょうまぐろです。パン粉を使わないところはフリットに近いのかも知れませんが、食べてみると食感はパン粉をまぶしたものとあまり変わらないので、コトレッタと名付けました。びんちょうマグロは地中海でもポピュラーな食材で、主な産地はスペインだそうです。パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズとスパイスを混ぜた衣で揚げれば、しっとりとしたイタリア風のカツになります。刺身用のサクで売られていることが多いので、その形のまま衣をつけて揚げます。真ん中がまだ半生の状態でもおいしく食べられるので、そんなところが、焼き方をミディアム・レアにするのが本格派(焼き過ぎは禁物)といわれるコトレッタ・アッラ・ミラネーゼに似ていると言えるかもしれません。揚げるときは、厚みの半分ほどの深さのオイルの中で、フライパンをゆすりながら焼く感じで調理してください。衣がはがれやすいので、裏返すときは慎重に。びんちょうマグロが手に入らないときは、きはだマグロやめばちマグロもこの料理に向いています。脂身の多い本マグロより、どちらかといえば淡泊な、値段のお安いB級マグロの方がコトレッタ向きなんて嬉しい限り。ソースはケイパー入りのアイオリ・ソースがおすすめ。衣に使うチーズは市販のパルメザン・チーズでも美味しくできます。


材料:2人分
  
びんちょうマグロ(1枚100g前後のサク) 2枚
オリーブ・オイル 適量*
適量
粗挽き黒こしょう 適量
ライム搾り汁半個分
*マグロの切り身の厚さの半分が浸るくらいの量。フライパンの大きさで変わる。
[衣の材料]
_イタリアン・パセリ 大匙2
_クミン(パウダー) 小匙半
_チリ・パウダー 小匙半
_パルミジャーノ・チーズ 大匙3
_強力粉 大匙3
_溶き卵 1個分
[アイオリ・ソース]
_卵黄 1個分
_マスタード 小匙1
_ケイパー 小匙1
_おろしにんにく 小匙1
_白ワイン・ビネガー 小匙1
_オリーブ・オイル 大匙1
_塩 適量
_こしょう 適量


作り方


1.ケイパーは出来る限り細かく刻む。びんちょうマグロは調理する寸前に両面に塩・こしょうを擦りこむ(写真1)。イタリアン・パセリは細かいみじん切り。パルミジャーノ・チーズもできるだけ細かくおろす。

2.卵以外の衣の材料をバットなどの上で、手でよく混ぜ合わす(写真2)。別の器に溶き卵をほぐしておく。


3.びんちょうマグロのサクに溶き卵を塗り(写真3)、 2.の衣を全体にまんべんなくまぶす。衣がはがれやすいので、手でしっかり押さえて密着させること(写真4)。ライムの絞り汁を衣の上から振りかける。


4.アイオリ・ソースを作る。ガラスか陶製の容器に卵黄、ケイパーのみじん切り、おろしにんにく、マスタード、白ワイン・ビネガー、塩、こしょうの順に入れ、泡だて器でよく混ぜる。

5.4.に上質のオリーブ・オイルを少しずつ加えながら、泡だて器でねっとりととろみがつくまで勢いよく混ぜ続ける(写真5)。

6.フライパンにオリーブ・オイルを3.の切り身の厚みの半分ぐらいの深さまで入れて加熱する。3.を入れて(写真6)弱めの中火で両面がきつね色になるまで焼く(写真7)。途中切り身をひっくり返すとき、衣がはがれやすいので慎重に。ウェルダンが好みで、マグロの中心まで火を通す場合は、蓋をして蒸し焼き気味にする。出来上がったら、食卓皿に移し、5.のアイオリ・ソースをあしらう。
メモ
スパイスは好みのものに変えても。でも必ず2種類は入れたい。パルミジャーノ・チーズはパルメザン・チーズでもよい。ライムは魚臭さが苦手の人のため。なければレモンでもよい。刺身では気にならなくても、熱を加えたマグロの臭いを気にする人がいるので。

リニューアル情報:このレシピは2020年4月17日に、出来上がり写真を差し替え、本文を加筆、調理中の写真を追加しました。


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