デイリー・レシピ~鶏ささみとりんごの冷製パスタ R#005

たまに食べるごちそうではなく、日常の定番として作るのにふさわしいレシピを、「デイリー・レシピ」として掲載することにしました。すぐに手に入る材料を使った、あまり手のかからない、それでいて地中海料理の名に背かない料理をご紹介して行きます。最初は、春から夏の季節の軽いランチに向く、何度食べても飽きのこない、冷製パスタの定番です。パスタ料理を作っていていつも不思議に思うのは、ロングパスタに比べ、ショートパスタがあまり活用されていないこと。スパゲッティやフェットチーネのようなロングパスタのメニューはどのレストランでも見かけますが、ショートパスタを使った料理にはどういうわけか滅多に遭遇しません。実はログパスタよりもショートパスタの方が種類が圧倒的に多く、それだけより多くのいろんなレシピが生まれるはずなんです。もし私がイタリア料理店のシェフだったら、メニューがショートパスタだけのお店を開いてみたいと思うぐらい。このブログでもこれからショートパスタを使ったレシピをより沢山紹介してゆく積りです。とくに日本の夏のように高温多湿の気候では、ロングパスタより冷製仕立てに向くショートパスタの方が重宝します。このレシピのようにファルファッレやフジッリをクリーム系のソースで和えると、冷たくなっても(というより、冷たい方が)美味しいのです。イタリアなどでは、真夏でも熱々のロングパスタを食べるようですが、日本より空気がサラっとしているからでしょう。その人たちも、日本の湿った夏を体験したら、きっと夏はこういう冷製パスタに限ると言うかもしれませんね。


材料:2人分

鶏ささみ 100g
ファルファッレ 130g
リンゴ(中サイズ) 1個
卵(大きめ) 2個
きゅうり 1本
レーズン 30g
適量
こしょう 適量

[マヨネーズ・ソース]
_市販のマヨネーズ 70g
_オリーブ・オイル 大匙2

作り方

1.卵はゆで卵にして粗熱をとり、鶏ささ身は塩を入れ沸騰した湯の中で茹でる(↑の写真A、時計回りに)。ささ身は中心まで熱が通りにくいので、必ず鍋から取り出して包丁を入れて煮え具合を確かめること
(B)。鍋からあげてよく水をきり、粗熱をとる。ささみには固い筋があるので必ず取り除く(C)。5~7ミリ厚ぐらいに手でほぐす(お勧め)か包丁で切り分ける(D)。

2.レーズンもさっと湯通して、ザルなどで水気をよくきっておく。

3.リンゴは4半分し芯を除き、薄くイチョウ切り。なるべく皮の赤い部分を残した方が仕上がったときに体裁がいいが、皮が固すぎるときは剥いてから切り分ける。きゅうりは洗って3ミリ厚くらいの斜め切りに(写真1)。リンゴときゅうりをしばらく塩水につける。10分くらい。リンゴが色変わりするのと、キュウリが乾燥しすぎるのを防ぐたため。

4.マヨネーズ・ソースを作る。容器にマヨネーズを入れ、上からオリーブ・オイルを少しずつ垂らしながらマヨネーズを泡だて器などで撹拌する。マヨネーズとオリーブ油が次第に混じり合って固まってくるが、写真2ぐらいの軟らかで攪拌を止め、冷蔵庫で冷やしておく。

5.ファルファッレは塩を入れ沸騰したたっぷりの湯の中で規定の時間まで充分茹でる。アルデンテにはしない。茹で上がったら湯を捨て、熱いうちにオリーブ油(分量外)を振りかけてよく混ぜる(写真3)。粗熱がとれるまで常温で冷ます。

6.大きめのボウルにきゅうり、リンゴ、レーズン、鶏ささみを入れる(写真4)。包丁を使って茹で卵を手の上で細かく割りボウルの中味に足す(写真5)。塩こしょうしてから、4.のマヨネーズ・ソースをたっぷり流し入れる(写真6)。全体をよく混ぜ合わせ、マヨネーズがしっかりからんでいることを確かめてから(写真↑、見出写真)食卓へ。夏は冷蔵庫で冷やした方がおいしい。その場合冷やしている間にソースが乾いてくるので、マヨネーズを追加して再度混ぜ合わす必要がある。

パスタはフジッリでも美味しくできる

メモ
マヨネーズ・ソースに使うオリーブ・オイルはサラダ用の上質ものものを。パスタはファルファレ(蝶型)でなくてもフジッリ(糸巻型、写真↑)でやペンネ(ペン先型)なら合う。コンキリエ(貝がら型)やオレキエッテ(耳たぶ型)は、混ぜる時にパスタ同士がくっついて互いに重なり合ってしまうので、この料理には向かない。
このサラダが一番おいしい夏の間は、市場に出回っている国産リンゴは殆どが冬に集荷したものを冷凍保存後解凍したかチルド保存したもの。幸い最近は、その時期にニュージーランドから新鮮なリンゴが出回るようになったので、できればそれを使いたい。

リニューアル情報:このレシピは2020年4月27日に出来上がり写真を変更、調理中の写真を追加しました。